So-net無料ブログ作成
検索選択
一般:dog ブログトップ

犬の笑顔が切ない『さよなら、アルマ』 [一般:dog]


さよなら、アルマ

さよなら、アルマ



戦場の犬たち。そしてほかにも徴用された馬などなど。
War Equipmentという風にはいいたくないけど、扱いはそんなもの。

いくら彼らが索敵に活躍しようが、伝令で活躍しようが、敵を攻撃しようが…故郷に帰れるものなどいない。病気は言うに及ばず、交戦による負傷、ハンドラーの戦死などいろいろあるだろう。
そして、そんな状況をかいくぐって生き抜いたものたちに待っていたのは…。
この物語はそんな運命を受け入れた1頭の軍用犬のお話。
作者は古本屋で一枚の写真に巡り会ったことでこの本を書こうと思ったそうだ。
その写真は、第二次世界大戦のとき、徴用されて軍隊に入るジャーマンシェパードを写したもの。
太陽を模した模様と羽根をもった神像らしきデザインの下に「祝 出征アルマ号」と書かれた垂れ幕。
横には日の丸の胸当てのようなものをかけられたジャーマーンシェパードが座している。
説明書きもなにもないただ1枚の写真との出会いで物語が生まれた。

作者は写真のことを調べようとしたが結局もとの持ち主の手がかりはなかった。本を書こうと、かつての軍犬のハンドラーなどを取材して執筆したそうだ。

あらすじは…
犬一とよばれる人と交わるのが苦手な少年「太一」。人付き合いが苦手でいじめられたりまする。唯一の遊び友だちはそのへんをうろついている野良犬だった。
青年に成長した太一は、ジャーマンシェパードを預かることになる。
ある日、国民学校の教師をしている女性が訪ねてきた。生徒に戦地に父親が行ってジェパードを飼いきれなくなった兄妹がいて、相談されたので近所で愛犬家として評判の太一を訪ねてきたのだった。
それがアルマとの出会いだった。
居候先の伯母の協力もあり、アルマを飼い始めた太一は本格的な犬の訓練にも興味を持つようになる。
そして、学友の兄の軍用犬の訓練士に誘われて行った訓練会で、アルマの能力を見てさらに訓練にのめり込む。
ただ、日中戦争から太平洋戦争に突入した日本は次第に大型犬を個人が飼うのが難しい状況になっていた。食べ盛りのアルマに肉を与えるのは難しくなっていったのだ。
そのとき、アルマの能力をいかし、食事も堂々と与えられると思って選んだのが軍用犬への道だった。
試験に合格し、軍での訓練も飛び級のようなかたちで早々に終了し、あとは出征を待つばかりのとき、太一は悩みつづけた。
元の飼い主の兄妹の気持ちが胸に迫る。
しかし、とうとう赤紙がアルマのもとにとどき、アルマは軍に引き取られていった。
そして、太一はもう一度アルマに会うために、軍犬の訓練士として満州へ旅立ったのだが…。

前半というか、意外に戦地での話は三分の一くらいで案外駆け足な印象。
犬一のくらし、アルマと兄妹たちとの交流などが時代背景を織り交ぜつつ進行していく。
なんか、切ないのはプロローグ。やわらかいタッチのイラストとあいまって、一度全編を読んでからプロローグを読むと、じわじわと涙…。
アルマの幸せって、きっとこんなささやかな喜びでよかったんだよな、
犬一ってこういう性格だからアルマや子どもたちの信頼を得たんだろうけど、生き方不器用過ぎだよ〜、などとぐるぐると思いがあふれてきてしまう。

【送料無料】さよなら、アルマ

【送料無料】さよなら、アルマ
価格:1,260円(税込、送料別)

続きを読む(ネタばれあり)


コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

うちのは大丈夫!?『犬は「しつけ」でバカになる』 [一般:dog]




ちょっと煽りなタイトルかも、と思いつつ面白そうなので購入。
こういうしつけ方は、間違い!と一問一答のようなのをちょっと期待していたのですが、この本はそういうスタイルではなく、サブタイトルにもあるように「動物行動額・認知科学から考える」というスタンス。
大雑把にいってしまうと、現在行われているドッグトレーニングのマスターブックは古い論によって書かれている、という指摘。

あと重要なのは日本独自のペット流通システムの問題点の指摘。
「おかしい」と思っている人が多かろうに、ほとんど代わり映えのしないシステム。
可愛い」時期に売るために、様々な弊害があるとの指摘のひとつが衝撃。
早期に親兄弟から引き離すのは、よくないよな〜とは思っていましたが、発達のメカニズムを論拠に更に恐ろしいことに、犬にとっても人間にとっても不幸を生み出すということが指摘されています。
この本を読んで、犬のある一定の発達段階で、必要な刺激が受けられない結果が、社会性の欠如などの弊害につながるというのが、ほんと、よくわかりました。

あと、もうひとつショックだったのは、去勢避妊のメリットについてはよく語られるけど、デメリットについてはほとんどいわれないということ。
肥満になりやすいというのは、普通にいわれていますが、骨の癌になるリスク、甲状腺機能低下のリスクがあるらしいんです。
うちの犬、甲状腺機能低下症なので避妊したことも引き金になっているのだったらショック。
こういうことの研究、もっと進めてもらいたいものです。

論の展開のところでちょっと俺様なところが鼻についたりしましたが、定説と思われていることも、一歩ひいて見なければと思わされる、ためになる本でした。
ちゃんと、一頭一頭の犬たちをじっくり見なければ!と思いました。

コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

蔵出し犬本その5『羊の国のラブラドール絵日記』 [一般:dog]


羊の国のラブラドール絵日記

羊の国のラブラドール絵日記



人気ブログを本にしたそうですが、買った時点では、知りませんでした。
ただ、イラストの2頭のラブラドールたちにクラっときて、レジへと進んだのですが、
もう大正解!
作者ご自身の体験にもとづく絵日記だけに、犬たちの特徴がよく出ていて、膝を打ちながら笑わせていただきました。
イラストがともかくかわいいです。

多頭飼いに憧れがありますが、この本を読んで「やっぱ、大変よね〜」と思いつつ「これぞ多頭飼いの至福時間!」と思うようなところもあり、憧れが強くなっちゃいました。
↓続刊も出てるの、気がつかなかった!買わねば!
羊の国のラブラドール生活白書

羊の国のラブラドール生活白書

  • 作者: マーティンゆう
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2009/07
  • メディア: 単行本



コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

蔵出し犬本その2『ダメ犬 グー 11年プラス108日の物語』 [一般:dog]

この蔵出し犬本シリーズは原則、以前読んだ本の備忘録です。


ダメ犬グー―11年+108日の物語

ダメ犬グー―11年+108日の物語



多分、ドーベルマンだと思うのですが、このコワモテの犬と暮らした、11年と108日の記録的な物語。
「うちのも、同じことする!」とクスリとわらってしまうようなこともありますが、物語はグーの闘病と別れまでを回想風の文で書いているので、切ない感じが漂っています。
ただ、ただ、とても愛おしい命。
なにげない、単調なような毎日がとても大切なのだ、と感じさせてくれる本でした。
↓持っているのは上の写真の文春版ですが、版元が変わったようです。

ダメ犬グー―11年+108日の物語 (幻冬舎文庫)

ダメ犬グー―11年+108日の物語 (幻冬舎文庫)

  • 作者: ごとう やすゆき
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 文庫



コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

蔵出し犬本その1『SONIA ー白くなった黒ラブ・ソニア』 [一般:dog]


SONIA-白くなった黒ラブ・ソニア-

SONIA-白くなった黒ラブ・ソニア-



犬本はついつい買っちゃうことも多い分野です。
以前読んだ本をいくつかご紹介します。
このたぐいの本、中には、「金と時間返せ!」と言いたくなる本もありますが…。

タイトルの本は数年前、テレビでも紹介されて話題になった黒ラブのお話です。
亡くなったご主人を思って黒い毛が白くなってしまったソニアちゃんの姿に、ただただ涙です。

ただ、感情に流された文章でいまひとつ踏み込んでいないので、かゆいところに手が届かないようなもどかしさがありましたが…。
コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

『君と一緒に生きよう』 [一般:dog]


君と一緒に生きよう

君と一緒に生きよう



森絵都さんが毎日新聞に連載した。取材レポートをまとめた作品。
一緒に生きよう、と言われているのはなにか?
飼い主に捨てられた、ペットたちである。
愛護センターや動物愛護団体に保護された犬たちが、終の住処を得るまでを取材したものだ。
ある犬は、繁殖台として使われただただ産むためのマシーンとして不衛生な畜舎にとじこめられていたところを愛護団体に救われ、ある犬は飼い主自らセンターに持ち込まれ、ある犬は……。

この本の主人公たちは、飼い主に捨てられたり、重い病気を患っていたりするが、それでも愛護団体やボランティアの努力で、幸運にも新しい飼い主と出会うことができた、ほんの一握り(文中では10万分の1と言っている)の犬たちだ。

著者は保護活動をしている友人から
「もしもいつかあなたが犬を飼うなら、行き場のない犬の里親になってあげて」言われ、それ以来保護犬のことを気にかけていたそうだ。そして、とうとう保護犬の里親となった。
そんな著者だから、犬たちの生き様、保護活動をする方たち、里親となった方たちの姿を臨場感をもってまとめている。文章的にもとてもわかりやすく、ウェットになりすぎることがない。

最終章は、とてもつらい取材レポートが掲載されている。
”処分”の取材だ。
つらい、つらいことだけれども、消されて行く命と向き合わなければならない。

ただただ、犬や猫たちの命を軽々しく扱うことがなくなるように、そして行き場のない犬猫たちが終の住処を見つけられることを願うしかない。



コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』 [一般:dog]

GWにどこに出かけた訳でもないのに、記録をさぼってしまった。
という、わけで反省しつつ、再開。

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』
ジョン・グローガン著
古草秀子訳
ハヤカワ文庫

マーリー―世界一おバカな犬が教えてくれたこと (ハヤカワ文庫NF)

マーリー―世界一おバカな犬が教えてくれたこと (ハヤカワ文庫NF)




映画を先に見てしまったので、映画のあのシーンは? とドキドキしながら読んだ。
なぜ、ドキドキかというと、映画でかなり泣いちゃったから。
主に泣いた妻の流産のエピソードやマーリーの死をどのように書いているのか、わかっていても心配しつつ読み進めた。
映画との違いもどんなか、気になった。
例えば犬を飼おうとした時、映画では妻へのサプライズ要素があり、ブリーダーへ行くとき、妻に目隠しをして驚かせるという微笑ましい手でワクワク感を映像化していたが、実際は夫婦はふつうにワクワクしながら向かっていた。
あと、夫ジョンの仕事への葛藤の描き方は映画の方が誇張されていた。職歴もちょっと違う。
面白かった(?)映画では省かれていた、マーリーの父犬。その登場がマーリーの型破りを暗示する感じで、まるで闇からの使者、デビルライクな登場。
思わず、父親犬を見るの大切だよー、「あちゃ〜」と思ってしまった。
しかし、その時グローガン夫婦は父親犬が暗示する将来に気づくことなくマーリーを飼うことに。
感動したのは、やはり映画でもまずウルっときたところ。妻のジェニーが最初の子を流産してしまい、退院して帰宅した時、ジョンは妻を気遣いつつもどうやって慰められるのか、戸惑っている。
マーリーは、ジェニーの深い悲しみを察知し、ただ、ピタリとジェニーに寄り添う。
そして、ジェニーが堰を切ったように泣き崩れる。
ようやく、我を忘れて泣くことができたジェニー。
どんなに破天荒でも、めちゃくちゃな破壊者でも、マーリーが家族の一員だということがよく描かれている。

しかし、やることなすこと、ほんとヒドい!
ただし、攻撃性はない。ともかく、好奇心旺盛で人が好きで犬が好き(特にプードルのメス)、能天気。ちょっとデカかったために周囲はてんやわんや。
それでも、数々の悪行をカッカしたことはあっても、それを引きずらず笑い飛ばすことができる(?)グローガン一家はすごい。
(一度、育児ノイローゼのジェニーがマジ切れして、マーリーを追い出そうとしたことはあったが)
家も土地も広いアメリカだからだろうか?と思ったが、そういう訳ではないようだ。
アメリカで人気犬種のラブラドール・レトリバー。実際に多くの家庭で飼われているが、手を焼いて手放そうとする人が多いという現実があるそうだ。
ラブラドールといえば、盲導犬、警察犬など、賢く忠実な犬の代表だと思われている。
それを、マーリーはぶちこわしてくれる。
ラブラドールは主に英国系とアメリカ系の血統に分けられるそうで、この本によると、英国系は小柄で足の長さは普通、アメリカ系は大柄で筋肉質、足が長いという特徴があるそうだ。
マーリーの母犬は言及されていなかったが英国の血が濃そう。父親犬はもろにアメリカ系。荒々しさがある犬のようだ。
マーリーが引き起こす数々の事件、そしてグローガン家の生活。これらはよく描かれていて、笑わせてくれるし、ちょっと自分勝手に思えるところもあるし、でも、泣かしてくれる。マーリーと家族の成長が良いところも悪いところも含めて、読み応えがあった。

コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

『ラブラドールの誓い』 [一般:dog]

『ラブラドールの誓い』
マット・ヘイグ
天野隆司:訳
ランダムハウス講談社
原題”The Last Family in England"

元は、原題直訳の『英国最後の家族』というタイトルで単行本ででていたようだ。
原題の方が本のテーマにあっているようだけど、犬ブームにあやかって改題したのかな?

ラブラドール・レトリバーはなんと人間の安全で幸せな暮らしを助けることが出来る、幸せにする力がある!
ラブラドールには「ラブラドールの誓約」という決まりを守って、たえず人間を観察し、不幸の芽をつみとっている。しかし、世の中には、人間の幸福を守るという責務を忘れて、自分の欲望や快楽に溺れる犬もいる。最悪なのは「スプリンガーの反乱」を起こしたスプリンガーたち。そんな犬社会状況の中、元警察犬の先輩ヘンリーに誓約を学びながら必死に家族を守ろうとする、若いラブラドールプリンス。しかし、若さゆえか、なかなか家族の調和をコントロールすることが出来ない。そして、隣に、ハンターとエミリー夫妻が引っ越してきて、さらに家族のバランスが崩れ、崩壊の危機が起きる。悩みが深まるプリンスだが、公園の美しい野犬ジョイスが何者かに殺され、相談相手のヘンリーも事故死する。プリンスは家族を救うことができるのだろうか?

表面的に読めば、人間に振り回され、ラブラドールの誓約に縛られた若い犬の悲哀と自己犠牲の悲しい結末の物語。不幸になると分かっていて、欲望や快楽に逆らえない、エゴに支配された人間たちの行動、それを必死に修正しようとする犬……。その末路は悲しい。しかし、最大の脅威を追い払ったかに思えたとき、自己犠牲に満足して死にゆこうとするプリンスは、最後に自己犠牲が何にもならなかったこと、新たな脅威が生まれつつあることを知る。誓約を破るのは、やはり間違いだったと無力感の中で死んでいく。切ない…心が締め付けられる。
実際は、犬の目を通して、人間社会を風刺し、狂信を風刺しているようだ。イギリス人らしい風刺精神だなーと思った。
この風刺的な批判性が幹だと思うけど、表面的に読んでもある種のサスペンスのようで、読み応えがある。


ラブラドールの誓い (ランダムハウス講談社文庫)

ラブラドールの誓い (ランダムハウス講談社文庫)

  • 作者: マット・ヘイグ
  • 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
  • 発売日: 2007/04/28
  • メディア: 文庫



コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:
一般:dog ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。