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目の前が暗くなる…”CHOCOLATE CAKE WITH HITLER ” [洋書:児童書]


Chocolate Cake with Hitler

Chocolate Cake with Hitler

  • 作者: Emma Craigie
  • 出版社/メーカー: Short Books Ltd
  • 発売日: 2010/01/07
  • メディア: ペーパーバック


ベルリンのアドルフ・ヒットラー総統官邸の中庭の地下壕は二つあり、それは、もともと設置されていた旧地下壕と新しく防御機能を高めた総統が執務/居住していた総統地下壕である。
国家啓蒙・宣伝省の大臣ヨーゼフ・ゲッペルスは敗戦の色が濃くなったころ、家族をこの地下壕に呼び寄せる。
この物語は、戦争末期地下壕で過ごした最後の10日間のようすをゲッペルスの長女ヘルガの視点で描いたもの。
1936年からはじまる1年ごとの回想部分と、1945年4月22日からの地下壕での1日ごと生活が入れ子になって語られている。
1936年からの回想は幸せな時代の物語。権勢をほこるゲッペルス家で上流階級の娘として暮らすヘルガ。
しかし表の豊かさとは別に、父はワーカーホリックなだけでなく映画女優とに浮気を繰り返し、それを母は察知してピリピリとしている。上流階級の人々の欺瞞や、ユダヤ人への差別。ヘルガが友達になったユダヤ人の女の子の家も、やがては父が自慢げに追い出してやったと吹聴するのを聞くはめになる。
そして、母方の祖母から聞いた母の子供時代の話や第一次世界大戦にドイツが敗戦し、そのことでドイツ人であった母の一家は着の身着のままでベルギーから追放されたこと…。
母の実の父は裕福なRitschelで、非嫡子の娘の養育には力を貸していた。後に母親はユダヤ系ドイツ人のFriedlanderと結婚する。母はユダヤ人社会の中で成長し、恋もした。
最初の結婚は裕福なドイツ人で、ユダヤ系の苗字のまま結婚するのを嫌い、実父の姓Ritschelを名乗って嫁ぐ。社会の根底にあったユダヤ人への差別がそうさせたようだ。
1945年4月22日からはじまる地下壕での生活は、多感な年頃の少女にとっては堪え難いものだが、目新しいこともありはじめのうちはその暮らしに集中できていた。総統と1日1回ティータイムがあり、地下壕の面々が顔を揃える。
ただ、日が経つにつれ、周囲の大人の気配が変わってくる。
8日目にはほとんどの兵士が姿を消してしまい…。

2つの時代を行き来することで、過去の時点では何の疑問も持っていなかったヘルガが次第に、自分たちの幸福の裏にあったもの、隠されていたものに気付きはじめていることを、うまく表現している。
かといって、同情的になりすぎることもなく、押し付けがましさがない。淡々と語られることで、悲劇がじんわりと入ってきました。

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protecting marie [洋書:児童書]


Protecting Marie

Protecting Marie

  • 作者: Kevin Henkes
  • 出版社/メーカー: Greenwillow Books
  • 発売日: 2007/10/01
  • メディア: ペーパーバック

ペーパーッバックのかわいい表紙につられて買った本です。
ピンクの題字にセピア色の犬の写真。
犬は星飾りのついたヘアバンド?みたいなのをしています。
かわいくて、優しいふんいきなので、つい、手に取りました。

ファニーは小さい頃からずーっと、犬を飼いたいと思っていた。
あるとき、お父さんが夢を叶えてくれた。
だけど、夢は一瞬で消えてしまう。
美術教師で画家のお父さんは家で仕事をすることが多く、
ラブラドール・ミックスの子犬は、お父さんの仕事を邪魔してしまったからだ。
子犬は、郊外の牧場で暮らす夫婦にひきとられていった。
以来、ファニーとお父さんの関係は微妙。

クリスマスのプレゼントにお父さんが家に連れてきたのは、一頭の犬。
ディナーと名付けられた犬を見ても、お父さんへの不信をぬぐいされないファニーだが……。

お父さんも、お母さんも、娘のファニーも、お互いにとても愛し合っているんです。
でも、ファニーとお父さんの心はすれ違ってしまいます。
お父さんは本当に自分を愛してくれていないと思い込んでしまうファニー。
年をとってからできた子供へどう接して良いかと惑う父。
そして、妻とは歳の差結婚だったため、一見するとファニーの「おじいさん」に見えてしまうのも気にしているようす。
善かれと思ってとる行動が裏目に。
そして、年をとったとしてもジコチュウなところもある父。

ファニーはきれいな包装紙を集めて、それでいろいろものを作るんです。
きれいな包装紙コレクションとその創作物は彼女の宝物。なのに、
父はその感覚がわからず、無駄なものを集めていると決めつけています。
ある日お掃除でそれを捨てさせます。
ファニーは包装紙で作った人形「マリー」だけは、上手にかくして、捨てるのを免れます。
マリーを守る、タイトルはてっきり犬のことを言っているのかと思ったら、このお人形のことでした。
象徴なんですね、きっと。
ファニーの大切なもの、それが理解されずにいつか捨てなければならなくなるのではないか、という父への不信の。
そして、大好きなお父さんに、理解してもらえない少女の悲しみの。

なんか、ここまで書いてすごく、暗い作品のような雰囲気ですが、そうではありません。
全体に、やさしい思いやりの雰囲気にあふれています。
この作品での救いは、ディナーと理知的なお母さん。
ある家庭の日常が淡々と描かれているだけで、強烈な事件はおこりません。
でも、心にたっぷりと物語がしみ込んでいくような、良い読後感を残す作品です。

以前、翻訳されていたようです。


マリーを守りながら

マリーを守りながら

  • 作者: ケヴィン・ヘンクス
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1999/08
  • メディア: 単行本




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A Dog Called grk [洋書:児童書]


A Dog Called Grk (Grk)

A Dog Called Grk (Grk)

  • 作者: Joshua Doder
  • 出版社/メーカー: Andersen Press
  • 発売日: 2005/06/28
  • メディア: ペーパーバック


なりゆきで、grkというネームタグのついた犬を拾ってしまい、飼い主に返そうとする主人公。
妙に正義感が強いところがあるけれど、それは親からほうっておかれる、寂しさからきているのかな、と思わされました。
まあ、退屈っていう心理もあったのでしょうが。
grkは某国の大使の姉弟の飼い犬で、某国ではクーデターが発生。
姉弟はクーデター派に拉致され、本国の収容所へ。
両親は……。
grkは二人が拉致されるときに逃げだしたのですが……。
ところで、grkを返すと言っても、イギリスから某国は遠い。で、主人公はどうするかというと……。
奇想天外なユニークアクションが痛快でおもしろい!
姉弟の両親のことなどが切ないですが……。
あまり、深みがあるとは言えない作品ですが、主人公や姉弟、grkがそれぞれちょっと憎ったらしく、暖かい奴だったりして、嫌みがありません。
人気シリーズのようで、何巻かでてシリーズ続行中のようです。
↓近刊

Grk Takes Revenge

Grk Takes Revenge

  • 作者: Joshua Doder
  • 出版社/メーカー: Andersen Press
  • 発売日: 2009/06/23
  • メディア: ペーパーバック



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Betrayal (Lady Grace Mysteries) [洋書:児童書]


Betrayal (Lady Grace Mysteries)

Betrayal (Lady Grace Mysteries)

  • 作者: Grace Cavendish
  • 出版社/メーカー: Doubleday
  • 発売日: 2004/05/06
  • メディア: ハードカバー



エリザベス朝、エリザベス女王につかえる貴族の孤児グレイスの日記、という体裁で書かれた物語です。少女が探偵の役割をするミステリーですが、当時の様子なんかが、しっかり書かれていて、歴史物が好きにも楽しめます。
歴史上の人物も多数登場。この巻はまだ若い頃のフランシス・ドレイクが登場して、重要な役割をはたします。
グレイスの同僚のレディ・サラがドレイク船長やその僚友デービーと仲良くなるが……。
誘拐されたサラを追い、グレイスはドレイク船長の船に忍び込み……。
グレイスの母は、女王の親友で、女王の身代わりとなって毒の入ったものを飲んで亡くなった。
グレイスは身寄りがないけれど、貴族であるため庶民の下働きの女の子とは扱いが違うなど、ちょっとやりきれない現実なんかも書かれています。
シリーズが長いので、読み切れるか……
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THE TIME-TRAVELLING CAT--AND THE EGYPTIAN GODDESS [洋書:児童書]

”THE TIME-TRAVELLING CAT--AND THE EGYPTIAN GODDESS”
by JULIA JARMAN
ANDERSEN PRESS

昔読んだ本。シリーズ物の1冊目。
古代エジプトで神と崇められていた猫。
ある少年が、父親(考古学者)がエジプトから持ち帰った、猫の神像が深夜動き出すのを見てしまう.
神像はなんとかわいい猫に変身し動き回りはじめた。
そして、その神像(神の使いの猫?)に導かれるように、時空を超えて、古代エジプトへと少年は旅立ち、母が失踪した秘密を知ることに……。

猫が時空を飛ぶという設定がユニークだし、大好きな猫(神の使いであるスーパーキャットだけど)が活躍するので、楽しめる要素が多かった。
父親との関係や母親が失踪して以降の友達との関係なんかも描かれていて、全体を通して少年の成長物語となっている。
エンターティメント作品なので、もう少し古代エジプトへの旅がはやく始まる方がテンポが良かったかも。
少年を古代エジプトへ行くときに、確かハヤブサ(もしかするとワシだったかも)の背に乗って、空を、宇宙まで飛んで行くシーンが壮大な感じで、印象に残った。


The Time-Travelling Cat and the Egyptian Goddess (Time-Travelling Cat)

The Time-Travelling Cat and the Egyptian Goddess (Time-Travelling Cat)

  • 作者: Julia Jarman
  • 出版社/メーカー: Andersen Press
  • 発売日: 2006/11/28
  • メディア: ペーパーバック



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